音楽以外には興味が長く続かないけれど、ライブに行くのが好きでたくさん足を運ぶという橋愛莉さん。彼女はどんな音楽に触れ、音楽に対する熱量をどこへ向かわせるのだろうか。

 音楽・ライブ漬けの人生

──バンドとか歌い手さんとかいろんなジャンルに詳しいイメージがあるんだけど、今どんな音楽聴いてるの?

「最近はキタニタツヤめっちゃ好きで。ライブに年5回くらい? 今一番きてるアーティストなんだけど。それまではずっとAAA好きで、日高光啓が推しでずっと聴いてたって感じ。で、AAAが活動休止しちゃったからなんか他にライブ行きたいなってなって、キタニタツヤにどっぷり。それとは別に、歌い手さんはずーっと聴いてる」

──ライブ行くのが好きなんだ?

「月に2回は絶対に行くかも。土曜日にも奏音69さんのイベントでまた東京に行きました(笑)」

──すごい…!

「そういう人生(笑)。でも他に趣味がなくてさ、趣味ライブみたいな感じ。休日は家で寝てるみたいなクソつまんない人生だから(笑)。 でも本は読むかな」

──どんな本読むの?

「小説を読むんだけど読み切るのが苦手で、途中まで読んで置いてる本が山ほどある。気になるけど次のやつ読みたくなっちゃって、そっちに手出してまた置いてみたいな…。飽き性で(笑)」

「推し」と「憧れ」

──推しがたくさんいるイメージがあるんだけど、「こういう人好きになりがち」みたいな傾向ってある?

「この間友達に言われてそうかも! と思ったのが、曲作れて文学的な人? 歌詞を考えさせられるな、みたいな曲作る人が好きっぽくて。文才のある人が好きなんだと思う。今SKY-HIとキタニと奏音さんを追ってるんだけど、全員曲作るし頭いいっていうか。頭の中に常に言葉が溢れてるみたいな人だから、多分そうなんだろうなって気づいた」

──推しに、自分もこうなりたいっていう憧れとか重ねたりする?

「めっちゃ重ねる! 推し見てこういう人になりたいなと思うけど、だからと言って自分が曲作るわけでもないから…。私、本当に本当にDTMが苦手だから。本当は自分も曲を作ってそれを歌ったりして、アウトプットできる人間になれたらよかったんだけど。でも、漠然とこうなりたいみたいなのは推しに抱いてるかもしれない。言葉のセンスとかは良いな、すごいなって思うから、自分もこうなりたいとは思う。私、頭で思ってることをちゃんと話せないから、パッて言葉にして、的確な言葉探して言える人間になれたらいいなって思う」

音楽とブレない自分

──ところで、この学部で将来何したいとか、どういう方向性に行きたいとかってある?

「それが本当にね…もうどうしようと思って人生やめたくなってるんだけど(笑)。最初は高校生の時にミキシングをするのが好きで、それを極めたいっていうか、色々やりたくて入ったんだけど。今全然やってないしゼミも違うゼミに入っちゃったから、本当に将来どうしようって感じ。けど、私タワレコでバイトしてて毎週末イベントやってて、イベント系が楽しいからそういうところに行けたらな〜って思ってる」

──自分の中で大事にしてることってある?

「やりたくないこと無理にやらない、かも。高校が自称進学校みたいなところで、予備校にも通ってて。ちゃんとしたお勉強する大学にいきましょう! みたいなところにずっといたんだけど、なんか音楽したくなっちゃって…。でも、めっちゃ反対してくんの! 親も学校も予備校も全部、『は? 何言ってんの?』みたいな感じで言ってくるから。でも私音楽の方がしたいし! みたいなマインドでずっといたから。なにがなんでも音楽するし! みたいな気持ちで、今ここにいるかな」


飽き性だけど、音楽はずっと大好き。思いを言葉にすることが苦手な橋さんが、周囲の反対を振り切って選んだ音楽という道。彼女にとって特別な存在である音楽への熱い想いや、まっすぐな芯の強さを感じることができた。(聞き手:堀日向)