誰のために?
「一乗寺フェス」で30分メガヒッツ盆踊り(以下「メガ盆」)をすることになった。30分ノンストップのミックスを誰かが作らなければならない。もう8月も終わりで、本番まで一ヶ月もないので、行きがかり上わたしがやることになった。ちょうど学生たちにアクターネットワーク理論(ANT)という理屈を教えているところでもあるので、ANT風にまとめてみる(が、そんなことに興味がない方でも普通に読めると思う)。なお、当初800字でまとめる予定だったものが、ほぼ5000字に膨張してしまっている。そこは何卒お許しいただきたい。
8月20日(水)。最初のメガ盆ミックスが出来上がる。数日前に学生たちにお気に入りの曲を教えてもらい、それらを中心に組み立てた。このときは盆踊り用のミックスなんてお茶の子さいさいと高をくくっていたが、それが大間違いだと気がつくのにそれほど時間はかからなかった。太鼓を叩く予定の学生がお気に入りとして紹介してくれた3つの曲のサビ前の展開がぜんぶ一緒だったのでそれを使って遊ぶ。ちょうど、シックの「グッドタイムス」とクイーンの「アナザーワン・バイト・ザ・ダスト」をつなげるような感じ。
8月23日(土)深夜。学生たちのお気に入りの曲を軸にいろいろ試行錯誤するうちに、主人公が久しぶりに故郷に戻り、夏祭りの花火を見上げながら地元に置いてきた大切なものと再会する歌をミックスの真ん中に配置しようと思い立つ(一乗寺フェスもこれからそんな機会を生み出せればいい、とちょっとメッセージを込めた)。この曲のリリースは00年代だが、メガ盆は世代や性別を超えて誰もが踊りの輪に入れることを至上のミッションとするわけで、そこにもっと新しいJ-POPヒット曲や、昭和の歌謡スターや平成のアイドル、60年代のアメリカのソウルやファンク、リバプールの4人組などを混ぜて一気に30分のミックスを作り上げる。最近はソフトウェアがBPMを自動で合わせてくれるので繋げるのは楽勝だ。その過程で、太鼓打ちの学生のお気に入り曲のサビ前展開で遊ぶというネタに対する独りよがりのこだわりは溶解していく。オレと学生の内輪受けを追求している場合ではない。オレは一乗寺の住民全員をハッピーにせんとあかんのや(深夜テンション(の割に冷静!)!)!

