1ヶ月ぶっ続けで炭坑節を(ひとりで)踊った話

ANT的まとめ

というわけで、一乗寺フェス特製メガ盆ミックスが出来上がった。曲が変わるたびに楽しそうな笑い声が聞こえ、沢山の人たちが最後まで楽しんでくれたように感じられた。月並みな言い方だが、なにか大きな「ひとつ」になれたような気がする(参加してくださったみなさんはどうだっただろうか)。最初は集めた先から別の意味(≒役割)へと翻訳されてしまう不安定な曲と曲との結びつき、あるいは音と機材とヒトの結びつきだったもの(議論を呼ぶ事実)が、何度も試行錯誤を繰り返すなかで、すこしずつ繋がり方を変え、わたしを踊らせ、学生たちを踊らせ、ついには三重の輪になった一乗寺のみなさんをひとつにして踊らせるほど安定したミックス(厳然たる事実、あるいはブラックボックス)となった。その過程のなかで、わたしも、「ミックスなんて簡単」と高をくくっている自分から、より繊細に参与する一乗寺の人たちの喜ぶ顔を事前に想像しながら曲を選び混ぜる自分へと変化を遂げたことになる。

一方、(見掛け上)安定化したミックスは、特定の場所と時間から切り離されて、自由に移動出来るようになる(こういう状態をANTでは「不変の可動物」(つまり時空間のある位置に根ざした特殊性やローカル性を失った「記号」)と呼ぶ)。実際このミックスは、このあと岸野さんが10月19日のすみだストリートジャズフェスティバルに持っていって使ってくださった(しかし「30分はやはり長いよ」、ということで早速ミックスは再び「翻訳」された)。今後このミックスがなにと繋がりどのように「翻訳」され、意味を変えていくのか、わたしは楽しみにしている。